「挿入のとき、ちょっと痛い」——これ、誰かに言えない悩みランキングの上位に入りそうな話だと思います。(「私だけ?」と思っていた。全然そんなことなかった)

アメリカ家庭医学誌のレビュー(2021年)によると、米国女性の10〜20%が性交痛を経験しています。外陰痛・膣萎縮・骨盤底機能不全が主な原因として報告されています。珍しくない悩みです。試してほしいことを整理します。

①「痛い」と彼に伝える

最初のステップはここです。「痛い」と言えないまま続けると、状況は改善しません。

「痛い」と伝えることは、関係を壊すことではありません。彼の側は気づいていないことが多いです。「ちょっと待って」「ここが痛い」と声に出すことで、お互いに合わせられる。

「言いにくい」という気持ちは分かります。でも言わないまま我慢するほうが、長期的には関係に影響します。

②しっかり準備する・潤滑剤を使う

痛みの原因として多いのが、準備不足による潤滑不足です。膣が十分に潤っていない状態での挿入は、摩擦が生じて痛くなります。

前戯の時間をしっかり取ること。それでも潤滑が足りない場合は、市販の潤滑剤(ローション)を使うことに抵抗を持たないでほしいです。ホルモン状態・体調によって潤滑の量は変わります。「潤滑剤を使う=準備が足りていない」ではありません。

③膣をほぐす

「緊張して力が入ってしまう」という状態が痛みにつながることがあります。骨盤底筋が過度に緊張していると、挿入時に痛みが生じやすいです。

前戯を十分に行うこと・指で少しずつ慣らすこと・全身をリラックスさせることが有効です。ゆったりした音楽・照明・入浴後など、リラックスできる環境を作ることも助けになります。

④ゆっくり挿入する

速さ・深さ・角度が痛みに関係します。最初はゆっくり・浅めから始めて、様子を確認しながら進む。

挿入する側(彼)が主導するのではなく、受ける側(自分)が主導することで、ペースと深さをコントロールしやすくなります。「自分が動く」という選択肢も試してみてください。

⑤コミュニケーションを取りながら進める

「ここは大丈夫」「もう少しゆっくり」——話しながら進めることで、痛みを防ぎながら進めることができます。

(これ、最初はどうしても言いにくかった。でも言い始めると、お互い楽になった)

会話がある方が、安心感も上がります。「どう?」「ここ?」という簡単なやり取りでも全然違います。

外陰痛症・膣前庭炎・子宮内膜症・膣萎縮など、医療的なアプローチが必要な原因がある場合があります。継続的に痛みがある場合は婦人科へ。「痛みがある」とそのまま伝えれば大丈夫です。膣トレのやり方も合わせてどうぞ。

「我慢するもの」じゃなかった、という話

性交痛を「こういうものなのかな」と思って放置していた時期がある方は多いと思います。でも原因を整理すると、前戯の不足・緊張・潤滑・体位——多くは対処できる話でした。

「ゆっくり・浅めから・自分が主導する」、この3つを知っただけで変わった部分があった。(言葉にすると簡単だけど、実際にやるのはちょっと勇気がいる。でもやり始めると、お互い楽になった)

「言い出せなかった」「ずっと我慢していた」という方に読んでもらえてよかった、と思います。この記事を読んで、少し対処の手がかりが見えてきませんでしたか?