「できればサプリじゃなくて、食事から摂れた方がいいよね」——彼のために精力剤を調べながら、正直そう思っていた時期があった。サプリに頼るのって、なんとなく大げさな気がして。食事で工夫すれば同じじゃないの、と。(その考えが半分正しくて、半分は甘かった)
亜鉛の食品含有量を調べてみると、計算上は食事だけでも摂れる数字が出てくる。でも現実の食生活との間に、少し距離があって——そこを整理してみます。
亜鉛が豊富な食品
食品100gあたりの亜鉛含有量で言うと、圧倒的なのが牡蠣。生牡蠣100gに13〜14mg含まれていて、これだけで男性の推奨摂取量(1日11mg)をほぼカバーできる計算です。
次いで牛肩ロース・豚レバー・牛レバーといった赤身肉・内臓系が3〜6mg前後。ナッツ類ではカシューナッツが100gあたり5〜6mg。チーズ・卵黄も比較的含有量が高い食品に入ります。
計算上は「毎日牡蠣を食べれば問題なし」になる。でもそれが現実的かというと——毎日牡蠣は無理ですよね。
「計算は合うけど、現実は足りない」理由
1つ目は摂取頻度の問題。牡蠣を食べる日もあれば、何日も亜鉛が少ない食事が続く日もある。平均値で見ると不足が積み重なりやすい。
2つ目が吸収率の話で——植物性食品に含まれるフィチン酸という成分が、亜鉛の吸収を妨げることが研究で示されています。大豆・玄米・全粒粉などヘルシーとされる食品に多く含まれている物質で、これらと一緒に摂ると亜鉛の吸収量が落ちる可能性があります。
3つ目はアルコール。お酒が亜鉛の吸収を妨げ、また亜鉛の排泄を増加させることが研究で示されています。彼がよくお酒を飲む場合、同じ量の亜鉛を食事で摂っていても、実際に体内で使われる量が少ない可能性があります。
亜鉛が不足しやすい現代の食生活
アメリカの栄養学誌に掲載された研究(1996年)で亜鉛欠乏の影響を調べた対象者も、欠乏が起きやすい条件として「加齢・食事の偏り・アルコール摂取」が挙げられています。食事制限をしている・外食中心・お酒が多い——現代日本の40〜50代男性には当てはまりやすい条件が揃いやすいんですよね。
「計算上は食事で摂れるはずなのに、実態として不足している人が多い」というのが、亜鉛研究の文脈でよく指摘されることです。
食事改善とサプリの役割分担
「食事を優先して、足りない分をサプリで補う」という考え方が現実的だと思っています。牡蠣・赤身肉・ナッツを意識的に取り入れながら、毎日完璧にはいかない部分をサプリで補完する。
サプリ1種類で解決しようとするより、食事から一定量を確保した方が体の使われ方が安定する——そういう研究のニュアンスを読み取って、私も彼の食事から少し見直してみました。
食事から見直してみてほしい
牡蠣が好きなら週に1〜2回だけで十分変わります。間食をお菓子からナッツに変えるだけでも、じわじわ差が出てくる。アルコールをよく飲む日は、つまみに亜鉛の多いものを選ぶ——それだけでも話が変わるかもしれない。
「サプリより食事で摂りたい」という感覚は、実は正しい優先順位だと思います。まず食事で何ができるかを考えてみること、一緒に始めてみませんでしたか。