「マカが効いた気がする、でもこれってプラセボじゃないの?」——彼に試してもらって1ヶ月後、正直そう思った。変化している気がするのに、「信じたいから効いて見えているだけかも」という疑念が並走していた。(気のせいだったらお金と時間が無駄だし、認めたくない)
そこからプラセボ効果について改めて調べてみて——「プラセボかどうか」という問いの立て方自体を少し見直すことになりました。
プラセボ効果とは何か
プラセボ効果とは、有効成分を含まない偽薬を投与しても、実際に症状が改善する現象のことです。「気持ちの問題」で片付けられがちですが、脳や神経系を通じた実際の生理的変化が起きていることが神経科学の研究で示されています。
重要なのは、プラセボ効果は「嘘の効果」ではないということ。実際に変化が起きている。ただ、その変化が有効成分によるものなのか、期待感によるものなのかを区別するために、RCTという仕組みが使われます。
マカのRCTが示したこと
男性学誌に掲載された2009年のRCT(二重盲検試験)では、軽症ED患者を対象にマカ抽出物とプラセボを比較しています。この試験の結果で大事なのは2点あります。
1点目:プラセボ群にも改善が見られました。つまり「偽薬でも効果が出た」——プラセボ効果は実際に起きていた。
2点目:マカ群はプラセボ群を上回った。性的幸福感と勃起能の改善において、マカを使った群の方が、より高い改善を示した。
「プラセボより上回った」——これがRCTで確認されたことの意味です。
「プラセボより上回った」という読み方
二重盲検試験では、参加者も医師も「本物か偽物か」を知らない。それでもマカ群とプラセボ群に差が出た、ということは——期待感や思い込みでは説明できない、何らかの薬理的な作用が関与している可能性を示しています。
ただし論文の研究者自身が「なぜ効くかのメカニズムは完全には解明されていない」と書いていて、どの成分がどの経路で作用しているのかはまだ明らかではない。効くデータはある、仕組みはまだ調査中——そういう状況です。
プラセボ効果は「否定すべきもの」ではない
プラセボ効果を「ただの気のせい」と否定することに、実はあまり意味がないと思っています。脳が「改善した」と認識して神経系を通じた実際の変化が起きているなら、それは機能している。
問題になるのは「プラセボ効果だけで高額な費用を払い続ける」とか「深刻な症状をプラセボ効果で放置する」ような場合で——軽症の変化を感じながら適切な範囲で使う分には、プラセボ効果が混在していること自体は大きな問題ではないかもしれない。
「気のせいかも」と思いながら続けていたら
正直に言うと、私は彼がマカを飲み始めた後、「プラセボだったとしても積極的になったんなら別にいいか」という気持ちになっていました。2ヶ月くらい続けたところで「なんか違う気がする」という変化が出てきて——それが薬理効果なのかプラセボなのか、今でも完全には分からない。
(でも論文のデータを読んだ後は、プラセボかどうかにこだわる必要が薄くなった気がする)
「気のせいかも」と「試す価値がある」は両立する
完全にメカニズムが解明されていないこと、プラセボ効果が混在している可能性があること——それを知った上で、それでも「プラセボより上回ったRCTデータがある」という事実と並べてみると、どう見えますか。
「気のせいだったらがっかりする」という不安を持ちながら調べに来たなら——データを確認した上で選ぶ、という状態になっていれば、「がっかりするための条件」が少し変わっていると思います。彼に合うかどうかの判断、もう少し材料が揃いましたか。